求職者は就職のため、全力を尽くしている。就職にためになりそうなことなら何でもする。外見に神経を遣うのもこのため。

　ソウル・江南（カンナム）区・新沙（シンサ）洞のアロマベル皮膚科の申昌植（シン・チャンシク）院長は、5日1日だけで4人の大学生求職者を診た。近くのドリーム美容外科のソン・ホンシク院長は「男性は鼻を、女性は目をよく直します」と話す。男性は強い印象を与えるため、女性は美しく見せるためだそうだ。

　「面接用スーツ」「就職型のヘアスタイル」まで登場した。ある美容院の職員は「さっぱりしたおかっぱに、自然な褐色のヘアカラーリングが就職型のヘアスタイル」と話した。本紙が取材した女性衣類メーカーの「リン」「ミーシャ」によると、両社共に1着40〜70万ウォン台の面接用スーツの売上が10月から30％も増えた。

　素早い就職情報が鍵となったことを受け、「就業協議会」「卒業準備委員会」のような就職研究会も次々と誕生している。釜山（プサン）地域では13の大学が「釜山・慶尚（キョンサン）南道地域の大学卒業準備委員会」を構成した。ここでは企業の人事担当者との出会いの仲介、就職特別講義、就職情報誌の発行などを行っている。

　この他に各種の資格を取得するため塾の受講もブームになっている。英会話やコンピュータ学校は基本で、国際公認会計士（AICPA）、国際財務分析士のための学校などにも求職者が集まっている。「国際金融会計学校」のパク・ヨンフン課長は「就職が保障されるのではないが、有利だと信じているためか受講生が増えている」と話した。